この記事を読めばコウモリの鳴き声の種類、聞こえる理由、ネズミとの見分け方や家に棲み着いたときの正しい対処法まですべて理解できます。
夜中に天井裏や壁の中から
「キーキー」
「チッチッ」
という音が聞こえたとき、ちょっと不安になりますよね。
ネズミかなと思って業者に連絡したらコウモリだった…というケースは実はかなりよくある話なんです。
コウモリの鳴き声は種類があってそれぞれ意味が違う。
この記事では鳴き声の正体から法律上の注意点までしっかり解説していきます。
コウモリの鳴き声 実は2種類ある
コウモリが出す音には「人間に聞こえるもの」と「そもそも聞こえないもの」があって混同されがちです。
まずここを整理するとあとの内容がわかりやすくなります。
超音波(エコーロケーション)は人間には聞こえない
コウモリが飛びながら出しているのがエコーロケーション用の超音波です。
周波数は20kHz〜100kHz(種によっては200kHz前後)という非常に高い帯域で人間が聞き取れる音の上限(約20kHz)をはるかに超えています。
要するに、コウモリが虫を捕まえながら飛び回っているときの「探索音」は私たちの耳には届かない。
見えても音が聞こえないのはそのためなんです。
この超音波は声帯を引き伸ばす筋肉(輪状甲状筋・後輪状披裂筋)を収縮させて声帯を伸ばすことで生成されており、東邦大学の研究でそのメカニズムが解明されています。
ソーシャルコール 仲間と話す「聞こえる声」
一方でコウモリが仲間とコミュニケーションするときに出すソーシャルコールは、エコーロケーションより周波数が低く、人間の可聴域に届くことがあります。
特に繁殖期(6〜8月)に子コウモリが親を呼ぶ声や仲間同士のやり取りがこれにあたります。
「キーキー」「チチチチ」という音が室内から聞こえてくるとしたら、このソーシャルコールである可能性が高いです。
なんか、夏の夜中に聞こえてきたら正直けっこう怖い音ですよね。
鳴き声の種類とそれぞれが意味するもの
コウモリが出す音には場面によって違う「意味」があります。
聞こえ方のパターンを知っておくと、状況判断がしやすくなります。
「チッチッ」「チチチチ」は通常の鳴き声
日本で最もよく家屋に棲み着くアブラコウモリ(イエコウモリ)が移動や採食の際に発する音です。
断続的で比較的短いリズムで繰り返されることが特徴。
壁や天井裏から聞こえてくる場合、複数匹が活動中のサインかもしれません。
「キーキー」「キィキィ」は警戒や興奮したとき
天敵が近づいたときや、侵入者を感知したときに発する警戒音です。
この声は比較的大きく人間にも明確に聞こえます。
もし屋根裏から「キーキー」という甲高い音がしたら、コウモリが脅威を感じている状態である可能性がかなり高いです。
「カーン・カーン」は大型種の金属的な声
大型のヤマコウモリなどは10kHz前後の音圧が高いソーシャルコールを発するため、人間には金属を叩いたような音に聞こえることがあります。
住宅地ではあまり聞かれませんが、山間部や自然の多い地域では確認されることがあるようです。
コウモリとネズミ、音だけじゃ見分けられない?
これ、意外と知られていないんですがコウモリとネズミの鳴き声はかなり似ています。
どちらも「チッチッ」「キーキー」と甲高く鳴くため、音だけで判断するのは正直難しいです。
活動音で判断するのが確実
見分けるポイントは鳴き声よりも活動音とタイミングにあります。
- コウモリは飛んで移動するので「バサバサ」「パタパタ」という羽音が伴う
- ネズミは走るので「トトトト」という足音や「カリカリ」という齧り音がある
- コウモリは夕方〜深夜のみ活動し、昼間は静か
- ネズミは昼夜問わず活動することがある
夜間だけ音がして昼間は静かという場合はコウモリを疑うべきです。
個人的には音の種類より時間帯で絞り込む方が確実だと思います。
鳴き声が聞こえる時間帯と季節のパターン
コウモリの音が聞こえる時間帯と季節にははっきりした傾向があります。
知っておくと状況の把握がとても楽になります。
活動時間帯は夕方〜深夜
アブラコウモリは夕方18時前後から活動をはじめ、20〜22時に最もうるさくなります。
その後、深夜帯に再び採食行動をとり、夜明け前(5時前後)に巣へ戻るというサイクルです。
つまり、昼間はほぼ無音で夜になると音がするのが特徴。
夏が一番うるさいのは繁殖期の影響
月別の活動時間でみると7〜8月は1日10時間近く活動します。
これは繁殖期と重なっていて子コウモリの鳴き声が加わることで音量・頻度ともに増すんです。
7月中旬になると幼獣の活動が活発化して鳴き声が最もうるさくなる時期とされています。
逆に、冬(12月〜2月)はほぼ冬眠していて音がなくなります。
「夏だけうるさい」という場合はコウモリが理由の可能性がわりと高いかもしれません。
家にコウモリが棲み着いたときの正しい対処法
ここが一番重要なところです。
コウモリは鳥獣保護管理法によって保護されていて無許可での捕獲・殺傷は法律で禁止されています。
違反すると1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられる可能性があり、「知らなかった」は通じません。ネズミ用の毒餌や粘着シートは絶対に使わないようにしてください。
自分でできる合法的な対策
1.忌避剤(スプレー・煙タイプ)を使って追い出す
コウモリが嫌がる臭い成分を使ったもので、外へ追い出すことは許可不要
2.光で追い出す
LEDライトや懐中電灯で照らし続けることも有効といわれています
3.侵入口を塞ぐ
追い出したあと隙間をパテやネットで物理的に封鎖する
ただ、繁殖期(6〜7月)は幼獣が巣にいて外へ出られない状態なのでこの時期に入口を封鎖すると幼獣が閉じ込められてしまいます。
対策のタイミングは春(4〜5月)か幼獣が飛べるようになる8月後半以降が推奨されます。
専門業者への相談が安心
天井裏の奥深くに棲み着いていたり高所作業が必要だったりするケースでは専門業者への依頼が現実的です。
自分で全部やるのはかなりしんどいと感じます。
清掃や消毒、再発防止まで一括で対応してもらえる業者もあります。
まとめ
- コウモリの鳴き声には「超音波(人間には聞こえない)」と「ソーシャルコール(聞こえる)」の2種類がある
- 人間が聞こえる声は「チッチッ」「キーキー」などで、主に仲間とのコミュニケーションや警戒時に出る
- ネズミと声が似ているため、活動時間帯(夜だけか昼夜問わずか)と活動音(羽音か足音か)で見分けるのが確実
- 鳴き声のピークは繁殖期の7〜8月で夕方〜深夜に最も活発
- コウモリは鳥獣保護管理法で保護されており捕獲や殺傷は違法。忌避剤と侵入口封鎖が合法的な対策
- 封鎖は繁殖期を外したタイミング(春か晩夏以降)に行うのがポイント
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