この記事を読めばハクビシンを捕まえた後の正しい対処法と絶対にやってはいけないことがすべて分かります。
「庭に仕掛けた罠にかかってしまった」
「屋根裏から追い出したら捕まえてしまった」
そんなとき、焦って
「山に逃がそう」
「自分で処分しよう」
と動いてしまう人がとても多いんです。でも、その行動が法律違反になる可能性があります。
実は、クビシンは鳥獣保護管理法という法律で保護されている野生動物で、害獣扱いされていても無許可で捕獲・処分することは認められていません。
この記事では捕獲直後にやるべきこと、自治体への連絡方法、処分のパターン、感染症リスクまで順を追って丁寧に解説していきます。
ハクビシンと法律 まず知っておきたいこと
捕まえる前でも捕まえてしまった後でも、最初に法律の基本を頭に入れておくことが大切です。
知らなかったでは済まされない罰則があるのでここは特にしっかり確認してほしいところです。
鳥獣保護管理法で守られている動物
ハクビシンは害獣と呼ばれがちですが「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(鳥獣保護管理法)」のもとで保護されている野生動物です。
農作物を荒らしたり屋根裏に住み着いたりしても、この法律のもとでは許可なく捕獲、殺傷してはいけないことになっています。
被害を受けている側からすると「なぜ?」という気持ちになりますよね。
でも生物多様性の保全という観点から野生動物の管理は国と自治体が主導するという仕組みになっているんです。
無許可捕獲の罰則は100万円以下の罰金
無許可でハクビシンを捕獲や殺傷した場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金という罰則が定められています。
「家の庭に出たから咄嗟に捕まえてしまった」
という事情があっても、事前許可なしなら違法になりうるので注意が必要です。
けっこう重い罰則だと思いませんか?
焦って「とりあえず対処しよう」と動く前にまず自治体に連絡することが最優先です。
捕まえてしまったら!今すぐやること
ここが一番重要なポイント。
捕獲確認から30分以内に、少なくとも以下のステップを完了させることが推奨されています。
ステップ1 絶対に素手で触らない
捕獲後、まず守ってほしいのが素手で触らないことです。
ハクビシンは犬歯が発達していて興奮状態では罠の隙間から噛みついてくることがあります。
それだけじゃなく、体や糞尿にはSFTS(重症熱性血小板減少症候群)、レプトスピラ症、サルモネラ菌などの病原体が付着している可能性があって素人が直接触れるリスクは想像以上に高いんです。
捕獲を確認したら最低2メートル以上の距離を確保して、子どもやペットを近づけないよう物理的に隔離しましょう。
観察が必要な場合は厚手の軍手、長袖、マスクの着用が基本です。
ステップ2 自治体の環境課に電話する
次にすべきことは自治体への連絡です。
市役所・区役所の代表番号に電話して「ハクビシンを捕獲した」と伝えれば環境課・農政課・生活衛生課など担当窓口に転送してもらえます(窓口名は自治体によって異なります)。
土日や夜間の場合は自治体の緊急連絡先か民間の害獣駆除業者に問い合わせるのが現実的な対処法です。平日の日中に捕獲できるとスムーズですね。
ステップ3 自治体の指示が出るまで動かない
連絡を入れたら、あとは指示に従うだけです。指示が出るまで絶対に罠を開けないでください。
「かわいそうだから山に逃がしてあげよう」
という気持ちはわかりますが、これも法律上NGになりうる行動です。
鳥獣保護管理法第十八条「鳥獣の放置等の禁止」では、捕獲した鳥獣をその場に放置することが原則禁止されていて、放獣もこれに準じた扱いを受ける可能性があります。自己判断で動くのが一番危険。
自治体に連絡した後の「処分パターン」
自治体に連絡した後の対応はおおむね3パターンに分かれることが多いです。ただ、自治体によって対応が大きく異なるので、電話時に具体的に確認しておくと安心です。
パターン1 職員が引き取りに来る
自治体によっては職員が直接罠ごと回収しに来てくれるケースがあります。
個人的にはこれが一番安心なパターンだと感じます。捕獲者が処分に直接関わらなくていいので、感染リスクも最小限に抑えられます。
ただ、すべての自治体でこの対応をしているわけではなくむしろ対応してもらえないケースの方が多いかもしれません。
パターン2 指定場所へ搬送する
「指定した処理施設まで持参してください」と求められるパターンです。
罠ごと運ぶ必要があるので軽トラや大きめの車が必要になります。搬送中にハクビシンが暴れることもあるので、十分注意して対応してください。
パターン3 民間業者を紹介される
自治体によっては「提携している害獣駆除業者に連絡してください」と案内されることもあります。
費用はかかりますが、処分から後片付けまで一貫してお任せできるので対処としては楽です。
絶対にやってはいけないNG行動
ここ、思いのほか知らない人が多いところです。😬
山や公園に放獣する
「かわいそうだから」と山や公園に逃がしてあげようとするのは法律上NGになりうる行為です。
鳥獣保護管理法の放置禁止規定に抵触する可能性があります。
それに、その個体を別の場所に移してしまうと、移住先で別の人が被害を受けるリスクもあります。
善意が別の誰かの被害につながる、そういうことです。
無許可のまま殺処分、埋める
「自分で処分してしまおう」も事前許可なしに行うと法律違反です。
先述の通り、最大で1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科される可能性があります。
ハクビシンが持つ感染症リスク
「素手で触らない」と何度も言ってきた理由がここにあります。
ハクビシンは想像以上にさまざまな感染症のリスクを持っている動物なんです。
SFTS(重症熱性血小板減少症候群)
SFTSはマダニを介して感染するウイルス性疾患で死亡例も報告されている重篤な感染症です。
ハクビシンに寄生するダニやノミが媒介になる可能性があって特に高齢者や免疫力が低下している方は感染した場合に重篤化しやすいとされています。こ
れは本当に怖い病気なので距離感は大事にしてください。
その他の感染症リスク
SFTSのほかにもレプトスピラ症(傷口や粘膜から感染)、疥癬(ヒゼンダニによる皮膚疾患)、サルモネラ菌による食中毒リスク、日本紅斑熱やツツガムシ病なども感染経路として挙げられています。
これだけのリスクがあるので専門知識がない状態で素手接触するのはかなり危険です。
合法的に捕獲するための許可申請の流れ
「最初から自分で合法的に捕獲したい」という方向けに、許可申請の大まかな流れを整理しておきます。
有害鳥獣捕獲許可の申請方法
ハクビシンを合法的に捕獲するには都道府県知事への「有害鳥獣捕獲許可」の申請が必要です。
農作物被害や住宅への侵入被害を受けている個人が申請できます。
許可が下りると多くの自治体では箱わなを無料で貸し出してくれるので、コストを抑えて対応できます。
申請が通った後は被害状況の調査→罠の設置→捕獲→処分方法の決定→役所への報告完了、という流れが基本です。
わな猟免許について
捕獲を行う際は原則としてわな猟免許(狩猟免許の一種)が必要です。
ただ盛岡市の例では縦・横・高さの合計が160cm以下の小型箱わなを使う場合に限って免許不要とされているケースもあるなど、自治体によってルールが異なります。
詳細はお住まいの市区町村窓口に直接確認するのが確実です。
捕獲よりも大事な「再発防止」
正直なところ捕獲はあくまで対処療法です。
同じ場所にまた別の個体がやってくることも十分ありえるので、根本的な対策を取ることの方が長期的には重要だと思っています。
侵入経路を特定して塞ぐ
ハクビシンが侵入してくるルートを特定して物理的に封鎖することが再発防止の基本です。
屋根の隙間、換気口周辺、外壁のひびなど、わずかな隙間があれば入り込んでくるので目視で確認できない場所も業者に点検してもらうと安心です。
忌避剤や電気柵の活用
侵入経路の封鎖と並行して木酢液や唐辛子系の忌避剤を散布する方法もあります。
農地の場合は電気柵が有効な手段として挙げられています。ただ、忌避剤の効果は一時的だったりするので、物理的な封鎖と組み合わせるのが理想です。
専門業者への依頼という選択肢
「自分でやるのは不安」という方は最初から専門の害獣駆除業者に依頼するのも十分ありな選択肢です。
許可申請の代行から処分や消毒、侵入経路の封鎖まで一貫して対応してもらえるので再発リスクを含めてトータルで解決できます。
費用はかかりますが、何度も同じ被害に遭うことを考えると案外コストパフォーマンスがいいかもしれません。
まとめ
- ハクビシンは鳥獣保護管理法で保護されていて無許可捕獲は1年以下の懲役または100万円以下の罰金の対象になりうる
- 捕獲後はまず素手で触らず2m以上の距離を確保する
- すぐに自治体の環境課(市役所・区役所)に電話して指示を仰ぐ
- 指示が出るまで罠を開けない・放獣しない・自己判断で動かない
- 自治体の対応は「職員引き取り」「指定場所への搬送」「業者紹介」の3パターンが多い
- SFTS(重症熱性血小板減少症候群)やレプトスピラ症など感染症リスクがあるので素手接触は絶対NG
- 捕獲はあくまで対処療法なので、侵入経路の封鎖と再発防止が本当の解決策
手間がかかると感じるかもしれませんが正しい手順で動くことが法的リスクと健康リスクの両方を回避する最短ルートです。まず自治体に電話する、それだけ覚えておけば大丈夫です。

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