アライグマは人を襲う?危険な状況と身を守る正しい対処法

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この記事を読めばアライグマが人を襲う条件や感染症リスク、遭遇時の正しい行動まですべてわかります。

「あ、アライグマだ、かわいい!」

と近づこうとしたこと、ありませんか?

実はその行動、かなり危険なんです。

見た目のかわいさとは裏腹にアライグマは気性が荒く、特定の状況では人に対して本気で攻撃してくる野生動物です。

日本国内での分布は急拡大していて2024年時点では沖縄県を除くすべての都道府県で生息が確認されています。

都市部での遭遇もめずらしくなくなっている今、正しい知識を持っておくことが身を守ることに直結します。

目次

アライグマは本当に人を襲うのか?

アライグマが人を攻撃するかどうか「する」「しない」のどちらかで答えるとしたら。

「状況による」が正直なところです。

自ら積極的に人を狙うことはない

まず大前提として、アライグマが自分から人間を追いかけて襲うケースは極めてまれです。

体格の大きい人間はアライグマの捕食対象ではなく、むしろ「脅威」として認識されるので、基本的には逃げようとします。

ただ、これは「安全」を意味しません。

油断して近づいた場合や逃げ場をなくした場合には話が変わってきます。

追い詰められると一気に攻撃モードに

アライグマが最も危険になる瞬間は逃げ場を失ったときです。

倉庫の奥に追い込んだり、屋根裏で出口をふさいだりすると、パニック状態になって反撃してきます。

体重は4〜10kg程度ですが顎の力が体格のわりにかなり強く、指や手のひらを噛まれると骨にまで達する怪我になることも。

「小動物だから大丈夫」という感覚は正直かなり危険です。

特に危ない!3つの遭遇シーン

アライグマとの遭遇シーンによって危険度はかなり変わってきます。

子育て中の母親アライグマ

3〜5月の子育て期間中は母アライグマの攻撃性が格段に上がります。

子どもを守る本能から半径10メートル以内に人が近づいただけで激しく威嚇し、噛みつくケースもあります。

春先にアライグマを見かけた場合はいつも以上に距離を取るほうがいいでしょう。

アライグマのメスは成獣になると妊娠率が約90%と非常に高く、1回の出産で平均3〜4頭を産むので、繁殖期は個体数も増えやすい時期です。

餌付けしてしまったアライグマ

意外な落とし穴がこれです。

「かわいいから」とエサをあげてしまうと、アライグマは人間を「餌をくれる存在」として認識するようになります。

警戒心が薄れるのですがエサをもらえないタイミングでストレスが溜まり、突然攻撃的になることがあるんです。

しかも、一度でも餌付けするとその影響が3週間以上続くとも言われていて、「あげるのをやめれば大丈夫」とはならないのが怖いところ。

発情期(2〜3月)の個体

繁殖シーズン真っ盛りの2〜3月はオスもメスも気性が荒くなります。

普段は逃げるような個体でもこの時期は予測が難しい行動を取ることがあるので要注意です。

アライグマの「武器」はどれほど怖い?

見た目からは想像しにくいですがアライグマの攻撃力は侮れません。

爪と牙による直接的な怪我

爪の長さはおよそ2センチほどあり、一度の引っかきでも深い傷になることがあります。

噛む力も強く、顎の力は体格のわりにかなり強力なので深い裂傷を引き起こし、骨に達するレベルの怪我をするケースも報告されています。

アメリカのデータでは毎年野生動物に噛まれて医療機関を受診した4万7,000件以上の事例のうち、アライグマによるものが約1,310件を占めていて、ヘビや齧歯類と並ぶ主要な加害動物として記録されています。

外傷よりも怖いかもしれない感染症リスク

個人的には直接的な怪我よりもこちらのほうが長く心配なリスクだと感じています。

アライグマが媒介・保有する可能性のある感染症は以下のとおりです

アライグマ回虫症

糞に含まれる回虫卵を誤飲することで感染し、致死的な中枢神経系感染症や眼内炎を引き起こす可能性がある

狂犬病

発症するとほぼ100%死亡する非常に恐ろしい感染症。日本国内での発生は現在確認されていないがアメリカではアライグマが主要な媒介動物のひとつ

SFTS(重症熱性血小板減少症候群)

マダニを介して感染し致死率が高い

レプトスピラ症

尿や水を介して感染し腎不全や肝不全を引き起こすことがある

サルモネラ・カンピロバクター食中毒

排泄物や接触を通じて感染するリスクがある

噛まれなくても、排泄物や死骸に近づくだけでも感染リスクがあるのが厄介なところです。

遭遇したときに絶対やってはいけないこと

知識として持っておきたいのですがやってしまいがちな行動がいくつかあります。

近づいたり写真を撮ろうと接近する

「見るだけなら大丈夫」と思って2〜3メートルまで近づくのは危険です。

最低でも3メートル以上、できれば5メートル以上の距離を保つのが基本です。

SNSに上げたくてスマホを向けながら近づく行動は思いのほかリスクが高い。

エサを与える

前述のとおり、一度でもエサをあげると警戒心が薄れて後から攻撃的になるリスクが上がります。

親切心が事態を悪化させることになります。

追い詰めたり囲む

倉庫や物置で発見したとき、出口をふさいで捕まえようとするのは非常に危険です。

逃げ場をなくしたアライグマは即座に攻撃に転じます。

万が一襲われたらすぐやること

もし噛まれたり引っかかれてしまったら冷静に次の行動をとってください。

1.傷口を流水と石鹸で15分以上しっかり洗い流す
2.消毒する
3.医療機関を受診する(浅い傷なら皮膚科、深い場合は外科)
4.保健所にも連絡する(感染症リスクの確認のため)

傷が小さくても自己判断で放置しないことが大切です。

狂犬病や破傷風、細菌感染のリスクがあるので「ちょっとした傷だし……」と思っても、必ず診てもらいましょう。

アライグマを見かけたときの正しい行動

基本は「静かに離れる」の一択です。

  • 大声を出さない(パニック状態にさせないため)
  • 走って逃げない(追いかけてくる可能性がある)
  • 背中を向けない
  • ゆっくり後退する
  • 自治体の環境課や鳥獣対策課に連絡する(住み着いている場合)

自分で捕獲しようとすることは鳥獣保護管理法および外来生物法の観点から問題になる可能性があるので、専門業者や行政への相談が正解です。

まとめ

  • アライグマは自ら人を積極的に狙う動物ではないが追い詰められた、驚かせた、子連れの場合は即座に攻撃に転じる
  • 繁殖期(3〜5月)と発情期(2〜3月)は気性が特に荒くなる
  • 餌付けされたアライグマは警戒心を失い、エサをもらえない場面で突然攻撃的になるリスクがある
  • 噛まれた場合、外傷だけでなくアライグマ回虫症・狂犬病などの感染症リスクも深刻
  • 遭遇した際は5メートル以上の距離を保って刺激せず静かにその場を離れるのが鉄則
  • 噛まれたら流水で15分以上洗い流してすぐ医療機関へ、保健所にも連絡を

アライグマはかわいい外見をしていますが野生動物であることを忘れないでほしいんです。

分布が全国に広がっている今、「うちの地域には関係ない話」ではなくなっています。

正しい知識を持って、冷静に距離を取ることが何より大切です。

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