アライグマはペットにできない?法律や生態、飼えない理由を解説

  • URLをコピーしました!

この記事を読めばアライグマが日本でペットとして飼育できない理由とその背景にある法律や生態、経緯がまるごとわかります。

「あらいぐまラスカル」を見て「かわいい!飼いたい!」と思ったことがある人、きっと多いですよね。

でも実は今の日本でアライグマをペット目的で飼うのは法律違反です。

知らなかった、という方のために、なぜそうなったのかどういう経緯があったのかを一つひとつ丁寧に解説していきます。

目次

アライグマはペットとして飼えるの?

結論から言うと現在の日本ではペット目的のアライグマ飼育は原則禁止です。

特定外来生物法による規制

アライグマは2005年に施行された「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(外来生物法)」によって、特定外来生物に指定されています。

これにより、愛がん(ペット)目的での飼育は不可。

学術研究や教育。展示などの例外的な目的に限り、許可を取れば飼育できますが一般の家庭で飼うことはできません。

大阪市や福岡市、西宮市など各自治体のWebサイトにも「ペット目的での飼育は禁止」と明記されていて、かつ飼育や保管、運搬や販売、輸入のすべてが規制対象になっています。

違反するとどうなる?

「知らなかった」では済まされないのでここはちゃんと把握しておきたいところです。

無許可でアライグマを飼養した場合、個人には1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科される可能性があります。

売買や不正な許可取得になると3年以下の懲役または300万円以下の罰金まで重くなるんです。

法人ならさらに重く、1億円以下の罰金が設定されているケースも。

ちなみに、捕まえたアライグマを生きたまま別の場所に運んだり、野外に放すことも同様に違法です。

思いやりのつもりが犯罪になってしまうパターンなので注意が必要。

なぜアライグマが日本に?歴史的な経緯

今でこそ害獣扱いのアライグマですが、もともと日本に野生のアライグマはいませんでした。では、どこから来たのでしょう。

ラスカルブームと大量輸入

1977年に放送されたアニメ「あらいぐまラスカル」が大ヒットし、その影響でアライグマへの関心が爆発的に高まりました。

アメリカからの輸入数は当時年間1500頭を超えたとも言われていて、一気に日本全国の家庭に広まっていったんです。

ただ、飼ってみた人たちが次第に気づいたのは

「思ったより全然懐かない」
「噛まれる」
「どうにも手に負えない」

という現実。

結果として多くの飼い主が飼育を放棄し、庭先や公園にアライグマを放してしまいました。

それが野生化の直接的な原因とされています。

1960年代からの伏線

実はもう少し早くて1962年に愛知県の動物園から逃げ出した個体が初期の野生化の起点という見方もあります。

その後、ペットブームと重なる形で輸入が加速していったという流れです。

1970年代から1980年代にかけては「小型で飼いやすい」という誤解が広まり、規制も整っていないまま大量の個体が家庭に渡っていきました。

当時の輸入数の正確な記録は少ないものの、環境省や動物取扱業者の証言をもとにすると、年間数百から数千頭規模で流通していたと推定されているみたいです。

アライグマの本当の性格と生態

アニメのラスカルは人懐っこくてかわいかったですよね。

でも現実のアライグマははっきり言ってかなり違います。

懐かない、噛む、攻撃的

アライグマは基本的に臆病な動物ですが近づいたり触れたりすると一気に攻撃的になります。

噛む力も強く、引っかきも鋭い。

飼育下でも長年一緒にいてもほとんど懐くことはないとされていてペット向きに改良された品種というわけでもないので、野生としての本能がむき出しになることが多いんです。

かつてアライグマを10年間飼育した経験者が「流血の日々だった」と語るエピソードも記録されています。

子どものころはまだ扱えても、成長するにつれて本能的な攻撃性が強くなるケースが多いようです。

知能が高く、好奇心旺盛

アライグマは非常に知能が高い動物でもあります。

ドアノブを開けたり、鍵を外したりするケースも報告されていて飼育施設のスタッフでも扱いに苦労するほど。

知能が高いぶん、好奇心も強く、見慣れないものには積極的に近づいていく傾向があるんです。

あの「水で洗う」行動の真実

アライグマが食べ物を水で洗う仕草は「きれい好きだから」というイメージがありますよね。

でも実は、洗っているわけではないという研究結果があります。

現在有力なのは「水に濡らすことで前足の感覚がより鋭敏になり、食べ物をより細かく確認できるようになる」という仮説です。

アライグマの前足には毛がなく非常に繊細な触覚を持っていて、濡れることでその感度がさらに上がるんだそう。

また、1963年の実験では水中の生き物(エビや貝など)をエサとして与えたときに最も頻繁にこの行動が見られたことから、水生の獲物を探す本能的な行動が根底にあるという見方もあります。

野生環境では「洗う」というより「水辺で食べ物を探す」行動に近いんですね。

海外でのペット事情との違い

「でも海外ではペットにしている人もいるよね?」

という疑問もありますよね。

確かに、アメリカやヨーロッパなどの一部の地域ではアライグマをペットとして飼育しているケースがSNSで紹介されることがあります。

ただ、これはアライグマが「安全で懐きやすい」からではなく、飼い主が多大な手間と知識と覚悟を持って管理しているというのが実態に近いと思います。

海外の専門家や獣医師の多くも「飼育は推奨しない」というスタンスをとっていて、ペットとして理想的な動物とはいえないというのが共通認識のようです。

まとめ

  • 日本では外来生物法により、ペット目的のアライグマ飼育は原則禁止(2005年以降)
  • 違反した場合は1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科される可能性がある
  • アライグマが日本に広まった背景には「ラスカルブーム」と大量輸入があり、飼育放棄が野生化の直接の原因
  • 性格は臆病だが攻撃的で人に懐きにくく成長するにつれ野生の本能が強まる
  • 「水で洗う」行動は清潔好きではなく前足の感触を鋭敏にするための本能的行動という説が有力
  • かつて許可なく飼っていた個体については継続飼育は認められているが繁殖は禁止

アライグマはとにかく見た目がかわいいのに関わるほどリスクが大きい動物です。

もし野外でアライグマを見かけた場合は触れずにお住まいの自治体か専門業者に相談するのが一番安全な対応です。

  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする


日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

目次